コソボ紛争とNATOのセルビア空爆について分かりやすく解説します!

コソボ紛争とNATOのセルビア空爆について分かりやすく解説します!

 

セルビアの首都ベオグラードに行って来ました。セルビアといえば第一次世界大戦の発端になった国であり、旧ユーゴスラビア紛争、コソボ紛争は記憶に新しいと思います。そんなベオグラードには未だに、コソボ紛争によってNATOに破壊された建物が街中に残っています。

1999年にNATOによって爆撃を受けてから10年以上が経ちますが、首都のベオグラードは愚か、ベオスラードからコソボに向かう道中でも多くの半壊した建物がそのまま残されていました。日本に住んでいると中々、紛争や民族の争いに関わる機会がないので、本記事を通じて生々しい現場をお伝えできればと思います。

本記事ではコソボ紛争とNATOのセルビア空爆について、分かりやすく解説しています。複雑な問題なので単純化している部分がありますのでご了承下さい。

国対国じゃなくて民族や宗教で紛争が起きるのが、現代のボーダレス社会の特徴。その象徴的とも言えるコソボ問題は、ISISやパレスチナ問題を考えるにあっても重要なので、是非読んで理解して欲しいです。

 

セルビアとコソボの対立(コソボ紛争)について解説します!

もともとセルビアは、今コソボがある土地で誕生した国です。なのでセルビア人はコソボがある土地を聖地だと考えています。

そんなセルビア人が住んでいたコソボにオスマン帝国(現トルコ)が攻めて来ました。オスマン帝国の勢力は強く、セルビアは敗北し、オスマン帝国が勝利しました。

オスマン帝国が支配したコソボからセルビア人は出て行き、代わりに隣国のアルバニア人が多く居住を構えることになりました。ちなみに、セルビア人はキリスト教徒、アルバニア人はオスマン帝国(イスラム圏)の影響を受けてイスラム教徒が多い。

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それからオスマン帝国がコソボから出て行き、残ったのは少数のセルビア人と多数のアルバニア人、しかしコソボの領土はセルビアです。セルビア人の言語はセルビア語、アルバニア人の言語はアルバニア語なのでお互いに会話することはできません。

そんな中で、セルビア側は政策をとりました。政府機関や学校ではセルビア語しか使えないようにして、アルバニア人を追い出そうとしたのです。コソボからアルバニア人を追い出したいセルビア、コソボをアルバニア人の国として独立したいという2つの対立です。

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NATOのコソボ紛争介入(セルビア空爆)について解説します!

この二つの対立は収拾がつかないところまでいってしまったので、見兼ねたNATO(北大西洋条約機構)が停戦させようと介入しました。NATOがどっち側についたかというとコソボ独立側(アルバニア人)です。

もともとセルビアはユーゴスラビア社会主義連邦共和国の中心であり、東側にあたる国でした。NATOはアメリカやヨーロッパ諸国が加盟する西側の国です。他にも色々な事情がありますが、NATOはコソボ独立側(アルバニア人)につくことにしました。

よって、NATOはセルビアの首都であるベオグラードに空爆を行いました。これは1999年の3月24日から6月10日までの78日間に渡って起きた空爆です。公的機関、病院、ホテル、学校、中国大使館(誤爆)などが破壊され、ベオグラードの街は破壊されつくされました。

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NATOの空爆によってセルビアは降参したので、コソボが新しい国として独立できました。アメリカ主導のNATOがコソボの独立を手助けしたので、コソボではアメリカ&NATO万歳な文化が根付いています。実際にコソボの首都プリシュティナには、ビル・クリントンの銅像やブッシュ通りなどがあります。

コソボは世界一アメリカ万歳な国!?街中はアメリカの国旗だらけ!
コソボの首都プリシュティナを歩いていると、至る所でアメリカの国旗を見かける。国旗だけではない、ビル・クリントンの銅像、ブッシュ通り、アメリカの食文化、、ここはアメリカかと疑いたくなるレベルである。そこで今回は、コソボがなぜアメリカ万歳をしているのか、アメリカ風なコソボの街並みを交えてその実態に迫っていきます。

 

しかし、セルビアはコソボを一つの国として承認しておらず、セルビアに属する土地として主張しています。また、他の独立問題を抱えている国もコソボの独立を承認していまん。もし承認してしまったら、独立を主張する声が上がり、新たな紛争を生んでしまう可能性があるためです。キプロスやスペインがそれにあたります。

2008年にコソボが独立しましたが、未だに民族紛争の闇は深いです。私がセルビアからコソボへバスで移動している時に、セルビア人にバスへ投石されました。他にもこの民族紛争の闇の深さを物語るような、私が体感した出来事を下記の記事に書いてますので読んでみてください。

セルビアからコソボへ移動中に、セルビア人に投石された件について
セルビアの首都ベオグラードからバスでコソボの首都プリシュティナへ移動している時に、セルビア人にバスへ投石されました。そこで今回は、セルビア人が投石した理由や根深い民族紛争について、自分の考えなどをまとめていけたらと思います。

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ここまでざっくりとした、コソボ紛争(セルビアとコソボの対立)、NATO(北大西洋条約機構)のコソボ紛争への介入について解説してきました。この紛争はセルビアとコソボだけの問題ではなく、旧ユーゴスラビアの独立の流れを汲んで起こった紛争でもあります。

もっと詳しく学びたい場合は、下記の3冊をお勧めします。3冊共に反響を呼んだ本で、難解な紛争を分かりやすく紐解いています。なんたってユーゴスラビは「七つの国境、六つの共和国、五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字、一つの国家」と呼ばれるほど、世界で一番複雑な集合体を形成していたんだから。

 

複雑なユーゴスラビア紛争を分かりやすく解説しています。中々、こういったユーゴスラビアの解説本がないので非常に助かる。

 

本書はアメリカの広告会社がボスニアと契約を交わし、セルビアを世界の悪としてプロパガンダ報道するまでを描いた本。ユーゴスラビア関連の本を読むなら、この本はかかせない。また、ボスニア紛争についても記事を書いているので合わせて読んでみてください。

第一次世界大戦とボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の面影が残るサラエボ
第一次世界大戦のきっかけとなったサラエボ事件、泥沼のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争、サラエボオリンピック、この地では歴史上本当に色々な出来事が起きた。今回はサラエボを実際に訪れてみたので、過去にどういった変遷をサラエボは歩んできたのか、現在のサラエボの姿を交えながら紹介していきます。
橋によって居住区が分離されたボスニア・ヘルツェゴビナのモスタル
ボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルという街では、今でも過去の民族紛争の面影を見ることができる。橋によって居住区が分離されたボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルの歴史を紹介しながら、その面影をみて行きます。

 
 

NATO(北大西洋条約機構)に破壊されたベオグラードの建物

実際にセルビアの首都ベオグラードで見た、NATOに破壊された建物を紹介します。1999年の空爆から10年以上が経っている今でも建物は残っています。ある種の追悼モニュメントなのか、建物が大きいので立て直すだけのコストが見合わないのかは不明です。しかし前述しましたが、中心地から出ると、未だに半壊された建物を多く見ることができます。

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戦争や紛争が何を生み、何を解決するのか。自分自身の目で見て、ゆっくり考えてみて欲しいです。私は他民族や異なる宗教が共存している地域を参考にして、新しい平和の概念を考えるべきだと思います。

キリスト教・イスラム教・ユダヤ教の教徒35億人の聖地エルサレムとは
今までで一番行きたかったイスラエルのエルサレムへ行ってきました。エルサレムは、キリスト教徒(20億人)・イスラム教徒(10億人)・ユダヤ教徒(1,500万人)の教徒35億人の聖地とされていて、世界中の3大宗教の教徒や観光客がこの聖地へ訪れます。
トルコにあるアヤソフィアは、イスラム教とキリスト教の調和が美しい
トルコのイスタンブールにあるアヤソフィアは、イスラム教とキリスト教が調和した博物館(大聖堂)だ。二つの宗教が調和した平和の象徴ともいえるアヤソフィア、現代の宗教紛争に重ね合わせて考えると感慨もひとしおである。

 

また、世界各国の歴史を学ぶのに最適な方法について記事を書いてます。参考にどうぞ。

世界史を楽しく勉強するなら【世界史20話プロジェクト】と【映像の世紀】
テスト前で世界史を勉強する学生、海外旅行へ行くから現地の歴史を勉強したいという人、社会人でもう一度世界史を学びたいという人、世界史を学ぶ全ての人におすすめしたい2つのコンテンツ紹介します。どちらも動画ですのでPCやタブレットさえあれば、どこにいても勉強する事ができます。

 
 







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