パナマ運河の歴史と仕組み!これさえ読めばパナマ運河が分かる!
パナマ運河に関する全てのことを本記事まとめました。パナマ運河の歴史・仕組み・拡張工事などなど、これさえ読めばパナマ運河について全てを知ることができます。
パナマ運河は全長80kmもあり移動するのに24時間もかかります。太平洋とカリブ海を結ぶ世界最大の運河なので、日本人でもパナマ運河という場所は馴染みが深いと思います。
しかし、パナマ運河を知ってはいても歴史や運河の仕組みを理解している人はあまりいないでしょう。ましてやパナマ運河に実際に足を運んで観光へ行ったことのある人、となると人口の中でもごく少数になる李ます。
そんな近いようで遠いパナマ運河ですが、実際に私がパナマ運河に足を運んで観光もしてきたので、そのレポートも合わせてパナマ運河について書いていきたいと思います。
パナマ運河の歴史にはアメリカが関与している!?
パナマ運河(Panama Canal)は、1914年に開通した世界最大海洋運河です。カリブ海岸からガツン湖、ゲイラードを経て太平洋岸のバルボアに開通しております。その運河の途中にはガツン閘門、ペドロ・ミゲル閘門、ミラフローレス閘門の3ヶ所の閘門と、2つの水路が存在しております。
パナマ運河ができる前は日本からニューヨークまで船で行こうとすると、南米大陸を南下してから北上する方法しかありませんでした。
しかし、パナマ運河開通のお陰で直接ニューヨークまで行くことができるようになり、世界中の航行の行き来が活発になったのです。そんなパナマ運河の歴史にはアメリカが大きく関与しています。
パナマ運河を開通させれば航行が活発化される!
1800年前半の世界の海洋を牛耳るアメリカ、イギリス、スペイン、フランス、オランダ、ドイツは、中米を突き抜ける運河を開通させれば莫大な資産が手元に入るという思惑の元、各国がバラバラに中米になんとか運河を開通させようと計画をしていました。
そんな中、アメリカの南部では金が採掘されるようになり、金を採掘するための人材や道具を最短で移動させるには、一度船でパナマまで南下して、パナマを陸路で横断することが最速だと気付きました。
同時期にエジプトのスエズ運河を開通させたフランス人のレセップスという人が、パナマを陸路で横断するのではなく船でそのまま横断させるための運河建設を計画しました。しかし、資金難で建設が続かず断念してしまいました。
パナマの傀儡政権としてアメリカがパナマ運河を開通!
そこでパナマ運河を本格的に建設しようとしたのがアメリカです。アメリカはパナマ運河開通による利権を獲得するために、様々な強硬手段に出ます。
当時、パナマを統治していたコロンビアにアメリカが軍事干渉をして、パナマとコロンビアを乗っ取り傀儡政権を確立しました。小国パナマに対して5万人の軍人をパナマ進行させたのです。
そして、パナマをコロンビアから独立させるようにアメリカ主導で扇動させ、1903年11月3日にパナマは独立しました。パナマ独立の15日後の1903年11月18日には、アメリカがパナマ運河条約を締結させパナマ運河の利権を獲得し、莫大な利益を得ました。
1999年12月31日にパナマの主権がアメリカからパナマに返還されることによって、パナマ運河はパナマの元へ戻ったのです。
パナマ運河の仕組みを分かりやすく解説!
運河には水路式と閘門式がありますが、パナマ運河は閘門式です。水路式はスエズ運河などが有名です。
パナマ運河は海の水位を利用して、船を太平洋からカリブ海へと送ります。水位が低い太平洋と水位が高いカリブ海をミラフローレス水門が水位調整をすることで、船を送り出すのです。
水位が低い太平洋から入った船は水門でロックされ、水のエレベーターにより海抜26メートルのガツン湖まで上昇されます。ガツン湖を経てカリブ海へ出る時には同じように水門でロックされ、水のエレベーターによって海抜0メートルへと戻されます。
パナマ運河の仕組みについては文章で説明するよりも、下記の動画を見た方が分かりやすいと思うので見てみましょう。
パナマ運河の拡張工事で何が変わるの!?
今までパナマ運河には水門が2つあったのですが、拡張工事によって第3水門が建設されました。パナマ運河の設立100週年記念である2014年を目指して、拡張工事は2007年に着工され建設費には52億5000万ドルもの予算を投下しました。
2014年には間に合わなかったものの、第3水門が開通されたことにより多くのメリットを享受できるようになりました。
第3水門は既存の水門と比べて広さが拡張されていて、幅55m、長さ427m、深さ18.3mの船が運行できるようになりました。今までの船に乗せられる積載容量と比べてその量が2.5倍になったのです。
船の大きさによってパナマ運河の通行料は変わってくるのですが、標準的なサイズで3~5万ドル、最も大きな船で31万ドル以上と以前と比べて通行料も多少安くなりました。
新水門開通によりメキシコ湾からLNG輸送が可能になったり、大型船も通行できるようになってコスト削減が出来たり、とパナマ運河の拡張工事による波及効果は絶大です。
パナマ運河の歴史と仕組み!これさえ読めばパナマ運河が分かる!
いかがでしたでしょうか、本記事にてパナマ運河のアメリカに傀儡された歴史、水をコントトールしたパナマ運河の仕組み、パナマ運河が拡張されたことによるメリットをまとめました。
最後に実際のパナマ運河の写真とパナマ市内の光景を写真と共にお送りいたします。パナマ運河は太平洋とカリブ海を行き来する船は必ず通らなければなりません。
なので、パナマ運河によって莫大な利益を得たパナマ市内は、中米とは思えないような高層ビルが建っています。また、パナマはタックスヘイブンとしての役割を果たしているので、世界中のお金が節税のために集まっています。
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