ニカラグア運河が開通したら世界の貿易は変わる!?
パナマ運河のキャパシティーがオーバーしているので、ニカラグア運河を建設しようという動きが起きている。ニカラグア運河が仮に開通したら、その大きさは全長278kmもの長さになりパナマ運河の3.5倍の大きさになる。
今のところ太平洋とカリブ海を船で通れる運河はパナマ運河しか存在しない。陸路や空路に比べて海路は一度に大量の物資を輸送できるため、物流業界にとってなくてはならない手段である。
そんな海路貿易に多大なる影響を与える可能性があるのが、ニカラグア運河なのだ。ニカラグア運河はニカラグアという中米の国に建設される予定で、パナマ運河を持つパナマと接する国である。
そこで今回はニカラグア運河に関する情報と、私が実際にニカラグアの首都マナグアへ行ってきたので、その模様を最後にお届けする。
ニカラグア運河が開通することによるメリット!
今現状では世界中の船が太平洋とカリブ海を抜けるためにパナマ運河を使っている。冒頭でも前述したがパナマ運河は拡張工事はしたものの容量不足が課題になっていて、この課題を解決しない限り世界の海路貿易は行き詰まってしまう状況だ。
これを打破するために全長278kmのニカラグア運河が構想されているのだ。全長だけでなく幅も広く建設しようとしているので、40万トンもの貨物を運べる超大型貨物船が運航可能になるのだ。
また、ニカラグア人口の600万人のうち45%が貧困とされていて、失業率は50%以上にも昇っている。ニカラグア運河を建設するにあたって、ニカラグア国民の貧困を解決できるとされている。
しかし、ニカラグア運河の建設費用は500億ドルをも超えるとされていて、この費用をどこから融資し調達するのかが問題になっている。
ニカラグア運河によってニカラグア湖の自然が破壊される!?
ニカラグア運河全体の40%は、中米第2の広さを誇る自然保護区のニカラグア湖を経由する。
ニカラグア運河建設によってこのニカラグア湖の生態系が破壊されるのではないかと、環境保護団体から声が上がっているのだ。環境保護団体の声に準じてニカラグア国民は至る所でデモを行っている。
しかし、パナマ運河も湖を経由する運河ではあるが生態系には変化が起きていない。運河は水門を閉じて水の力で船を上下させることによって運航しているので、直接湖に水路を引いて水源として使うことがないのだ。
ニカラグア運河建設にかける各国の思惑とは!?
建設費用に500億ドルもかかると言われているニカラグア運河ではあるが、この建設を受注できれば利益は莫大になるし、今後も運河を運用することで権益を獲得することができる。
パナマ運河はアメリカが建設して、そのままアメリカの権益として運用された歴史があった。アメリカは中米各国に対して何度も軍事的に進行して、裏の傀儡政権として中米各国を収めた歴史もある。
これらの歴史からニカラグアのアメリカに頼りたくないといった思惑や、中国の中米貿易へ進出したいという思惑もあり、ニカラグア運河の建設は中国が行うことになりそうなのだ。
ニカラグア運河の運用権利は50年間なので、建設さえ出来れば中米の海上輸送の拠点を押さえられ、莫大な権益を獲得することができるのだ。
ニカラグア運河が開通したら世界の貿易は変わる!?
以上がニカラグア運河の開通されることによるメリットや各国の思惑である。アメリカの強い影響下に置かれている中米ではあるが、ここで中国が力を見せることで形勢が逆転する可能性がある。
また、ニカラグア運河が開通することで世界の貿易が変わる可能性があるのだ。どこの国が建設したとしても海上貿易は発展する。いつになるか分からないが、気長にこの状況を見ていこう。
それでは実際にニカラグアの首都マナグアへ行ってきたので、その光景の写真をお届けしよう。ニカラグアの首都マナグアは中米の中でも最も治安が悪く危険とされているので、観光客が行くことはまずない。
なので、あまり写真は撮れなかったので治安の悪い雰囲気だけを感じ取ってほしい。中米がいかに治安が悪いのか、その実体験を綴った本が下記なので興味がある人は読んでみよう。
パナマ運河に関してはこちらの記事!
パナマ運河の歴史と仕組み!これさえ読めばパナマ運河が分かる!
中米・中央アメリカを旅行するならこれを読め!
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