マケドニア共和国の呼称問題・国旗問題について解説します!
マケドニア共和国の首都スコピエに行ってきました。マケドニア共和国と言われても、殆どの日本人が場所や首都を答えられないほどマイナーな国です。首都のスコピエについては下記の記事にて書いてます。これまた本当に奇妙な街なんですよ。
また、マケドニア共和国で生まれたマザー・テレサについても記事を書いてます。マケドニア共和国に来るまでマザー・テレサの出身国とは知らなかったので、これにはびっくりしました。
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今回は、少しでも多くの人がマケドニア共和国に興味を持ってもらえるように、呼称問題と国旗問題に触れてみようと思います。
この二つの問題は国際問題として、一時期大きく取り扱われていたので、知っている人もいるかもしれません。1991年に誕生した比較的若い国「マケドニア共和国」、まずはこのマケドニア共和国という名称の問題から解説していきましょう。
マケドニア共和国の呼称問題について
マケドニア共和国は旧ユーゴスラビアから、1991年に独立した新しい国です。この独立をめぐって「マケドニア共和国」という国の名称で問題が起こりました。
皆さんお馴染みの東方遠征をしたアレクサンドロス大王、彼の出身地はマケドニアなのです。ただこのマケドニアとは古代マケドニア地方のことを指し、今回紹介しているマケドニア共和国とは異なります。
古代マケドニア地方は、マケドニア共和国、ギリシャ、ブルガリア、アルバニアにわたっているため、各国がマケドニア共和国という名称で独立したことに反発しています。
その中でもギリシャは国名を変えるように強く要請しました。実はアレクサンドロス大王が生まれたのは、ギリシャ北部の古代マケドニア地方であり、ギリシャはマケドニアという名称の街を既に持っていたからです。
なのでこの記事では混乱を避けるために、「マケドニア」ではなく「マケドニア共和国」という呼称を使っています。
EUや日本などは「マケドニア共和国」という呼称を認めていないため、国際連合加盟時の「マケドニア旧ユーゴスラビア共和国」、英語では「The Former Yugoslav Republic of Macedonia , 略称:FYROM」という呼称が正式な場では使われています。
こんな長い国名誰も使いたくないですよね、なのでどの国も略称の「マケドニア共和国」「FYROM」という呼称を使うのです。
マケドニア共和国の国旗問題について
マケドニア共和国は独立に際して、国旗についても問題を持っています。以前までは「ヴェルギナの星」と呼ばれる古代マケドニア地方の国旗を採用していました。これは、アレクサンドロス大王のシンボルマークです。
ここで反感をかったのは呼称問題で登場したギリシャ。ギリシャもまた古代マケドニア地方に、ヴェルギナの星を象徴として扱っていたので激しい対立になりました。
憤慨したギリシャはマケドニアに対して経済封鎖や様々な規制をかけて、折れたマケドニアが新しい国旗を改定しました。新しい国旗のデザインは、アレクサンドロス大王の父の棺の文様や、中央の太陽から世界中へ光をさす意味が込められています。
新しい国旗に改定した後にも、意外なところで問題が起こりました。分かりますよね、そう、新国旗は旭日旗に似ているので韓国人が爆発したのです…。ちなみに、日本の旭日旗とは一切関係はありません。
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以上がマケドニア共和国の呼称問題と国旗問題になります。この旧ユーゴスラビアは、世界で最も複雑な問題を抱えていると言われています。
マケドニアはアルバニアと対立しているし、ギリシャもアルバニアと対立、コソボはセルビアと対立、他の地域でも様々問題を持っているので一筋縄ではいかない状況です。
なんたって旧ユーゴスラビアは「七つの国境、六つの共和国、五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字、一つの国家」と揶揄されるくらい複雑なんですから。
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