【甘い物は脳に悪い – 笠井奈津子】美味しいと感じる食べ物の栄養素とは
この著書を読むと食生活を改めようとする気概が生まれる。「美味しい物」と「体が欲している本質的に美味しい物」は別だと本書は説いている。結論からいうと、欠如している栄養素を体に取り込む事で旨味成分が脳に働きかけをするという。この二点の違いを明確に線引きしようと具体的な例を上げながら話が展開していく。
その中でも面白かったのは、一般的に言われている、甘い物を食べると集中力が上がる、辛い物を食べると気分が高揚する、これは間違ってはいないのだが効力が長期的ではない点。
なぜ、甘い物を食べると集中力が上がるの?
受験時に甘い物を食べると集中力が上がると指摘されたことはないだろうか。実は、糖分を摂取する事で急激に血糖値が上がり、その結果として一時的に疲労が取れたり集中力が上がる。
問題なのが急激に上がった血糖値を体内で抑えようとすること。膵臓にあるランゲルハンス島から大量のインスリンが分泌され血糖値が抑えられる。血糖値が抑えられるといっても、糖分を摂取する前よりも下がるので疲労や集中力散漫が起きる。だから余計に気怠く感じてしまうのだ。
なぜ、辛い物を食べると気分が高揚するの?
ポテトチップスや塩ラーメンなど辛い物に一度を手を出すと手が止まらなくなる事がよくある。これは塩分がもたらす交換神経への刺激によって一時的に気分が高揚するからだ。これはある種の脳内麻薬に匹敵すると作者は述べている。高揚したまま塩分を取りすぎると、高血圧や心臓病などを発病する恐れも出てくる。
栄養学の基礎知識を身につけよう
本書では栄養学に関する様々な成分のメリットやデメリットなどを説明している。人間は死ぬまで何かしらの栄養を取り続けなければ生きてはいけない。これから一生共にする食べ物、何万回と食べる食事、ある程度の基礎知識を身につけるにこしたことはない。
調べてみると簡単に栄養学や健康について学べるサイトがあった。なんとスマホから栄養に関する資格が取れるという。書籍ではなくこういった所から学び始めると、楽しく知識を習得できるかもしれない。
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